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クラスター爆弾に関しての規範作り

強力な武器の製造は科学技術の発展の大きな要因の1つである。アインシュタインは、第二次世界大戦でヒトラーが核兵器を開発する前に同盟国が原子爆弾を作り使用できるようにアメリカに亡命したと言われている。

あまりにも強力な武器を作成すると、戦闘員以外の人々に害を及ぼすことになりかねるが、これはハーグ陸戦条約に反するものである。この他にも様々な条約が、国家による核兵器、生物兵器、化学兵器などの大量破壊兵器の輸出や使用を禁止している。クラスター爆弾もそのうちの1つである。

クラスター爆弾とは、小さな爆弾を1つの大きな容器に入れる爆弾のことだ。クラスター爆弾は国所有していた最も主要な武器の1つだったが、クラスター爆弾をもう使わないという国際条約が作成された。

大国と呼ばれている国々の一部がクラスター爆弾に関する条約を受け入れたことは構成主義が唱える規範構築の産物であり、クラスター爆弾の使用を禁止していることがいかに多くの国々に広がりを見せているかを見ていこう。

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Martha Finnemoreなどの構成主義者は、国家のアイデンティティや国益などの社会的事実が国家間の相互作用と間主観性を通じて決定されると考えている。

国家間の相互作用は、それぞれの国家がそれぞれが作り信じている現在の構造をどのように認識するかというレンズを通して行われる。つまり、「完全に客観的な事実」は存在せず、全ての事実は我々が既に持っている概念の枠組みの中で捉えられる、ということだ。むしろ人々、社会集団、および国家は、彼らの中で広く共有され、アイデンティティの感覚および独特の興味を生み出すときに特に重要になる彼らの信念および仮定に従って世界を構築するのだ。

Finnemoreはnorm(規範)を「a standard of appropriate behaviors for actors with a given identity(与えられたアイデンティティを持つアクターにとっての適切な行動の基準)」と定義している。(Finnemore 891)

彼女は、ある規範が生じてから普遍的な常識として使用されるまで3つの段階があると主張する。(Finnemore 895)。

第1段階は規範の出現だ。規範創造者が規範を作りあげた後、組織のプラットフォームによってその規範が世界中の人々に認識されるよう促進する。この宣伝は規範創造者によって説得された国家によって主導される。そのシステム内のおよそ3分の1以上の国家が規範を採用した後、規範は転換点に到達し、第2段階に至る。

規範サイクルの第2段階は、Finnemoreが「規範カスケード」と表現したものだ(Finnemore 902)。これは、その規範が常識と見なされておらず、国内での規範を求める社会運動などが活発でない国もその規範を採用し始めることによって、規範を採用する国の速度が上がることだ。これは、各国の政治指導者たちが、自国内からのプレッシャー以上に、国際社会やすでにこの規範を採用している他国のリーダーからの圧力を感じるためだ。

規範サイクルの第3段階は内在化である。内在化とは、その規範がもはや規範として考えられているのではなく、世界中の日常生活の中で自然なやり方になったという状況のことだ。例えば、国家の主権は現在の国際社会で認められているが、1648年以前にはそんな概念はなかった。ほとんどの人がその規範について疑問を感じなくなる内在化のポイントを通り過ぎたからだ。

 

リアリストの視点からだと、なぜ多くの国がクラスター爆弾の使用を禁止するという規範を採用したのかという疑問が生じる。

2011年以前に95カ国がクラスター爆弾禁止に関する条約に調印した。イギリス、フランス、日本もその95カ国に含まれている。クラスター爆弾は多くの国で使用されている最も効率的な武器の1つであり、なぜ大国がこの使用を禁止しようとするのかはパズルだ。

クラスター爆弾の主な特徴は、多くの爆弾を単体で投下するのに比べて少ない弾薬と攻撃回数で広い範囲を攻撃、制圧することができることにある。世界中の軍隊はクラスター爆弾を不可欠かつ費用対効果の高い武器と見なしている。したがって、多くの国ではクラスター爆弾が緊急事態の際に使用する主要な武器の1つとして認識されている。

しかし、この特徴は非戦闘員にも損害を与え非人道的な武器であること、また投下後に広大な地域に多くの不発弾が残されることで批評を浴びている。例えば、2006年にレバノンで多くの民間人がクラスター爆弾の被害を受けたため、クラスター爆弾使用の非人道的行為を非難する国際的世論が激しくなった。 2006年10月23日の朝日新聞によると、20人の子供が農園で収穫を手伝っていて命を落とし、120人の子供がクラスター爆弾の不発弾で負傷したという。

結果として、NGOや小国がクラスター爆弾に関してできるだけ早く使用禁止の交渉がなされるように動き始めた。この交渉はオスロプロセスと呼ばれ、95か国が2010年にクラスター弾薬に関する条約に調印した。ここで重要なのは、イギリス、フランス、日本などのいわゆる主要国は当初この条約に反対していたが結局は調印したことだ。自国の領土を防衛する能力を犠牲にしてでも、これらの国々がクラスター爆弾の使用を禁止するというこの規範を採用した理由は何だろうか。

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イギリス、フランス、そして日本がクラスター爆弾に関する条約に調印することを決定したとき、クラスター爆弾使用禁止の規範は、Finnemoreが「規範カスケード」として表現した段階にあったのではないだろうか。これは国内運動ではなく、国際社会からの圧力がこれらの3カ国に規範を採用させたことを意味する。

クラスター爆弾に対する批判は1999年のNATOによるコソボ攻撃で注目されるようになった。この規範が転換点を超えたの大きな一歩は、2006年のレバノンでの件の直後にベルギーが世界初としてクラスター爆弾の使用を法的に禁止した時だ(外務省)。ベルギーの最初のアクションに続き、ノルウェーや他の国々がその翌年にオスロプロセスを通じて世界中で禁止しようと図ったときに規範が転換点を通過した。

日高によると、イギリス・フランス・日本の3カ国のいずれにおいてもクラスター爆弾禁止を採用するよう政府に要求した国内運動はほとんどなかったという(日高4)。これは、「規範カスケード」の構成要素である国内政治よりも、3カ国が国際世論から強い圧力を受けていたことを支持するだろう。

しかし、クラスター爆弾の使用を禁止する規範は未だに内在化はされてはいない 。当時のオランダ外相のMaxime Jacques Marcel Verhagenは、この条約により調印式に参加しなかった国々もクラスター爆弾を使用するのは困難になったとアピールした(毎日新聞)ものの、クラスター爆弾が当たり前のように使用されない世界にはなっていない。

 

各国がある規範を採用する理由は他にもあるだろう。

そのうちの1つは、覇権的大国が、他の国々に条約に署名し規範を採用することを強いる方法だ。 つまり、大国の国益に沿うような規範を作り、他国を巻き込もうとするやり方だ。

しかし、これはクラスター爆弾についての規範の「規範カスケード」では当てはまらない。 というのも、アメリカ、中国、ロシアなどの軍事大国はオスロプロセスに参加しなかったのだ。 さらに、アメリカがプレゼンスを誇るNATOでクラスター爆弾禁止条約に調印しないよう圧力をかけたものの、多くのNATO諸国は調印したのだ。

つまり、クラスター爆弾禁止条約は大国によって導かれたのではなく、多くの小国が規範の転換点を超えさせて実現したものと言っていいだろう。

 

以上のように、クラスター爆弾の使用を禁止するという規範は1999年に出現し、2007年までに転換点を超えて加速し、「規範カスケード」の段階で国際的にイギリス・フランス・日本に規範を採択するようプレッシャーをかけることによって条約に発展した。 しかし、この規範が条約に署名していない国々に影響を及ぼしているかどうかを論じるには20世紀と21世紀の比較など、さらなる調査が必要であることは言うまでもない。

 

 

原文はこちらから。

https://docs.google.com/document/d/1PcNUs5r8DBOYQk0vQlbqywaxklu2c4VF1pgcuoFQExQ/edit?usp=sharing

 

 

参考文献

 

Finnemore, Martha and Kathryn Sikkink. “International Norm Dynamics and Political Change.” International Organization 1998. Vol. 52 No. 4: 887-917.

Hidaka, Kaoru. “Hijindouteki Heiki no Kokusaiteki Kinshi to Kokunai Seijikatei [International Banning and Domestic Political Processes of Inhumane Weapons].” Osaka Daigaku Kokusai Koukyou Seisaku Kenkyuu [Internatinal Public Policies Study of Osaka University]. 2007. Vol. 21 No. 2: 1-15. https://ir.library.osaka-u.ac.jp/repo/ouka/all/60687/osipp_040_001.pdf

“Kurasta- Bakudan Kinshi Jyouyaku: ‘Bei Ro Chuu mo Shomei wo’ Kakkoku kara Hatsugen Aitsugu [Convention on Cluster Municipals: Many Countries Insist ‘The USA, China, and Russia Should Sign’].” Mainichi Newspaper. Dec. 5, 2008.

“Kurasuta- Dan ni kansuru Jyouyaku Dai Yonkai Teiketsukokukaigi {The Fourth Meeting for Countries that Signed CMM}.” The Ministry of Foreign Affairs of Japan. https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/page22_000527.html

“Kurasuta- Huhatsudan de Danji Shibou [A Boy Dead by Cluster Unexploded Bomb].” Asahi Newspaper. Oct. 23, 2006.